健さん
朝日新聞朝刊に高倉健のインタビュー記事。
映画「あなたへ」について語ったものだが、さすがに含蓄がある。
この映画で大滝秀治さんが船頭を演じておられます。彼の言葉に「久しぶりにきれいな海を見た」というのがあって、台本を読んだ時、僕は「つまんないセリフだな」と思った。しかし、本番で大滝さんがおっしゃったのを聞いて、言葉の深さに気づいた。私たちの住んでいる所はさほど美しいわけじゃない。しかし懸命に生きている。生きているからこそ、この言葉が出たんだ、と。
僕が何十回台本を読んでも何も感じずにいたセリフを、大滝さんが話すと、1字も変えていないのに意味が出てくる。そろそろ役者をやめなきゃいかんな、と考えていた時期でしたが、まだまだ一生懸命やろうと思い直しました。
中略
中学生で敗戦を体験しました。「日本が負けることがあるのか」と思った。人生には思いもかけないことが起こる。震災もそう。生きていくとは、何と切ないのか。大滝さんの「久しぶりにきれいな海を見た」ですよ。生きていなければその風景を見ることが出来ない。この言葉の中にすべてが入っている。
最近の政治家についてもこういう。
俳優が政治の話をすると、とんでもないと言われそうだけど、国会中継なんか見ているとね、よくあれで議員が務まると思いますね。「恥かしい」がなくなってしまったのかな。「恥ずかしい」と言っていると、飯が食えなくなりますからね。
| 固定リンク
| コメント (0)
| トラックバック (0)


最近のコメント